【解説】成長するリフォーム会社の共通項目とは!?
今週の業績UPのポイントは「リフォーム会社成長への共通課題」です。
こんにちは。船井総合研究所の半崎 泰生です。
今週も最新コラムをお送りします。それではご覧ください。
01
リフォーム業界の課題
2019年リフォーム業界全体では、積極的なビジネスモデル追及、集客、採用活動に
取組んでいる多くの企業は昨年に続き業績は安定している傾向にあります。
5月を迎えてもまだどうなるか分からない消費増税ですが、10月増税が確定した場合
2014年増税時の様に商品納期や職人手配がスムーズにいかなくなることが予想されます。
その際、19年7月前後に駆込需要に対応した集客や施工体制の準備を積極的に行う必要
があります。
今回の増税は2%なので、前回ほど大きな増税ショックが発生しないとしても増税前の
駆込みと増税後の冷え込みは確実に発生すると考えています。
取り組むべきことは、増税に左右されない地域に根差した高い売上シェアを誇る、
強い基盤を持つことです。
同じく中長期的な視点で重要事項は、「営業社員の採用と早期戦力化」です。
一定規模の組織・売上企業のここ3年の顕著な傾向として、お客様はいるけど営業担当
が不足し対応できず、業績が伸び悩むという状況がかなり増えています。
労働人口減少・求人倍率上昇で、「労働時間が多い」、「仕事量が多い」、「覚えること
が多く仕事が難しい」など、一人前になるまで時間がかかる従来の仕事環境を見直すこと
ができなければ採用と育成に苦戦を強いられ、1年後・2年後の成長さえ難しい現状が
すでに多くの企業で起きています。
02
リフォームビジネスモデルの精度向上
リフォームは、1万円から2000万円まで多岐にわたる工事の種類があります。
リフォームビジネスが成長期だった十数年前は、「何でもできますスタイル」はお客様に
とって便利でニーズがありましたが、近頃は情報社会によりお客様のリフォーム知識・
情報収集レベルが上がり、「何でもできますスタイル」では、多様化したお客様ニーズに
提供レベルが追い付かづ、満足してもらえるサービスの提供が難しくなっています。
よって、リフォームでは平均単価別に小工事中心(1~30万円)、水廻り中心(30~
300万円)、増改築中心(300~500万円)に分けたビジネスモデルで専門特化し品質
レベルを上げて取り組むことを船井総研では提案をしています。
「絞る」ことにより、専門性と競争性が増し、担当の動きや覚えることが効率的になり
生産性向上や働き方改革に繋がっていきます。
中長期的にリフォーム企業が成長するポイントは、「再現性の高い高品質サービス」にて
「人が早く育つ精度の高いビジネスモデル」をどれだけ作り込めるかがポイントだと考え
ています。
03
営業社員の早期育成
ビジネスモデルが確立され、マーケティングが機能し始めている企業において次に重要で
難しい課題とされているのが、営業担当の「早期人材育成」です。
現状、業績好調な企業でも「人」を大きな課題としている企業は非常に増えています。
「働き方改革」の中で業績向上を目指すには、新卒・中途営業社員をいかに早く高生産性社員
へ成長させるかがカギとなります。
高生産性の基準は、新卒では入社25ヵ月目で売上500万円/月、中途では入社13ヵ月目で売上
500万円/月を1人で営業から施工まで対応できるようになることとしています。
その目標に対し業務品質を下げず早期育成の体制構築をすることが非常に重要です。
かつての様に多数採用し整備した教育体制もないまま現場投入し、必要人数だけ残ればよい
という状態は採用難の時流には通用せず、5人入社した場合、1~2年後に4人が売上500万円/月
を達成できる教育体制を構築することです。
ここで非常に重要なのは、教育体制だけを構築するのではなく、ビジネスモデルとマーケ
ティングが連動した状態でなければ、教育体制も正常に稼働しないということです。
成長し続ける企業、経営者、人物は概して素直であり、変化をし続けることができる人だけが
成長し続けられると弊社の創業者である舩井幸雄に私たちは教えられてきました。
企業が継続成長し続けるには、利益創出を大前提とし、自社特有の人が育つ体制(ビジネスモデル)
を形にしながら、変化に柔軟に取組んでいける組織の構築が、生産性向上や働き方改革の波を乗越え
て、発展していける組織であると思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
以上、「リフォーム会社成長への共通課題」についてお伝えしました。
来週木曜日もお楽しみに!