【新規事業成功のポイント】地域1番店のポジションを獲得するには?

◎今週のコラムは、
「リフォーム事業成功の秘訣」です。
今回はリフォーム事業において、全国様々な会社と関わりの深い船井総研のコンサルタントの目線から、成功の秘訣・共通点・取り組みをお伝えします。

1. 専門業態リフォーム

ライフサイクルにおいて住宅リフォーム業界は現在、成熟期に突入しています。
そこで大事になるのが“業種から業態へのシフト”になります。
つまり何でもやる総合リフォーム事業から、ある部分に特化している
専門業態リフォームへ転換することが第一の成功の秘訣になります。
それはライフサイクルが「成長期」から「成熟期」に進むと
お客様は商品・サービスを「種(商品)」だけでは選ばず、
(その会社、お店の)「態(スタンス、姿)」で選び始めるからです。

具体的に成功している企業がどう動いたか?というと
“何の強いリフォーム専門店になるか決める”事から始めます。
地方において地域密着で事業を営んでいる企業は、
具体的にどんな〇〇に強い専門店になればいいのかと言うと
スピード対応・小工事が得意なリフォーム専門店です。
正しい業態で、正しく事業を展開するからこそ業績は上がります。
更に成功企業の成功要素をある一面だけを見るだけでなく
一連の方法を実施する事が重要です。
その上でスピード対応・小工事専門店を目指す事が重要です。

2.目標設定

住宅関連ビジネスを行う際に最も重要な事は、売上公式を作る事です。
売上目標はいくらなのか?
見込み客数は何組必要なのか?
契約率は何%なのか?
客単価いくらのお客様を何組契約すれば目標売上に到達するのか?
スピード対応・小工事専門店事業の場合売上公式は以下の様になります。
※事業売上公式(1拠点当たり)
商圏人口・・・5~10万人
月商/1,000万円=見込み客数(70件)×契約率(70%)×平均単価(20万円)
ではこれら目標数値(基準値)をどう達成していったらいいのか
詳しく説明していきます。

3.4つの手法

①商圏人口
まず商圏設定についてです。要するに、どの地域で1番店になるか決める事です。
業績が伸びている会社と伸び悩んでいる会社の1番の違いは、
商圏設定を行っているかどうかです。
商圏を設定し、その中で売上シェアを高めていくことで
お客様が集まり、業績が上がっていくわけです。
そもそも「1番店」とはどういうものなのかと言うと、
ある限られた商圏内で「市場規模の5%の売上」を占めるという事です。
「家のことで困った事が出てきたら〇〇さんに頼もう」と真っ先に思い出して、
依頼してもらえる数字がこちらにあたります。
ちなみに、3%は1.5番店(トップグループシェア)、7%は圧倒的一番店の指標です。
そのためには、市場の5%が売上金額でいくらになるのか知る必要があります。
リフォームのマーケットサイズ・・・36,590円
※家計調査年報に基づく、一人当たり年間リフォーム利用金額
マーケットサイズ(36,590円)×商圏人口(5万人)=市場規模(1,829,500千円)
であるから5万人商圏の1番店5%=91,475千円になるわけです。
この数字は、専門店をやれば達成できる数値です。
要するに、リフォーム参入の第一ステップは、
「どの商圏で地域1番になるのか、商圏を決める」ということです。
この商圏の絞り込みは、資本力のある中堅・大手には、怖くて出来ない事です。
だからこそ中小・零細にとっては、逆張りで、強みになります。

②集客手法
地域1番店は月間売上1,000万円前後です。
そのために、一定数の見込み客をスタッフに配客しなければなりません。
見込客70組が集客数の基準です。顧客割合は
新規顧客30組、OB顧客40組の割合が現実的かつ最適です。
そのポイントは以下になります。
(1) 新聞折込で毎月チラシを一定数打ち、認知度を上げる
(2) 自社ショールームで集客数、認知度を上げる
(3) リピート受注を促進する仕組みを作る

③集客の質
次に重要な指標は客単価になります。
つまり集客の質のコントロールする事です。
大切なのは営業マンが無理に追加提案しなくても、見積平均単価が20万円になるよう
会社としてマーケティングすることです。そのためのポイントは以下の3つです。
(1) 商品ラインナップを決めて、チラシに掲載する
(2) ショールームの展示台数を最適化する
(3) トイレ・コンロなどの機器交換を高回転で売る

④営業
最後は営業です。
ポイントは1つで
“集客の量×案件の質=営業のしやすさ”と心得て、
企業として社員の育成を徹底サポートするという事です。
つまり、業界経験や、人の能力に依存することなく受注できる仕組みを
作るということです。
具体的には、アプローチブック、メニューカタログ、MD表など
それぞれ企業の状況にあったツールを導入する事が大切です。

≪まとめ≫

業種から業態へ事業転換する
 正しい目標設定を行う
 目標に到達するための手法を考え実行する

いかがでしたか?
事業を成功させるためには、漠然と事業を行うだけでなく、
理論に加え、実績に基づく事データ、数値、成功事例をグリップする事で
成功確率を飛躍的に向上させる事ができます。
そこで船井総研は、「経営研究会」の運営を行っております。
業種別・テーマ別で定期的に行う、経営者のための勉強会コミュニティです。参加者が自らの体験や事例を語り、共有し、お互いを高めあう「師と友づくり」の場を提供しております。経営をしていると悩まれる事は非常に多彩ですが、他の会社ではどう乗り越えてきたのかを教えてもらうことのできる場として活用いただいています。
ご興味がございましたら、こちらのボタンをクリックして研究会の詳細をチェックしてみてください!

今回は、船井総研のコンサルタントが実際に見てきた企業を元に
成功する秘訣、共通点をお伝えしました。
これまで地方を愛し、地方の方に愛され続けられてきた会社が
更に地方を支え、発展させる参考にしていただけましたら幸いです。

大変長文となりましたが、最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
引き続き、ご愛読、どうぞよろしくお願いいたします。
文責 船井総合研究所 リフォーム支援部 1Day Reformチーム

【今回ご紹介したビジネスモデルをもっと詳しく知りたい方へ!】
船井総研のノウハウが詰まったレポートを特別無料配布中!こちらのボタンから今すぐダウンロード!