【町の電器屋さん】生き残るために取るべき戦略とそのポイント!

◎今週のコラムは「地域密着の電器屋さんが抱える悩み」です。

普段から中小企業の皆様の悩みは絶えないと思います。

先日、宮城県・社員数7人、売上2億円規模の町の電器屋さんにどのような悩みを抱えているのか?をインタビューしたところ以下の事がわかりました。

【でんき屋さん向けビジネスモデル紹介】町のでんき店が+1億円の売上を達成!

結論から申し上げると“家電が飽和状態になっている”という事です。

日本の家電業界は1950年代に家庭電化ブームで急成長を遂げ、1980年代に絶頂期を迎えました。

しかし現在、生活に必要な家電は全部持っている状態になっています。
つまり
(1)新しい商品がない
(2)買い替え需要頼みになっている
という事です。

買い替え需要の掘り起こしに関しても、他業種よりも難しいものがあります。
車のように好みがはっきり現れるものではなく、型が変わったから変えるというほど
こだわる人の数が圧倒的に少ないからです。

それだけでなく、他社のいわゆる町の電器屋さんといわれる方と話をしてみて
問題は山積みであり事が分かりました。
【家電編】
・近隣への大型販売店の出店
→ケーズデンキ等大型量販店の出店
・家電商品のインターネット販売の台頭
→更に家電の仕入れは前年販売比で決まるため一度沈むと更に値段面で厳しくなる
・少子高齢化による販売対象人口の減少
→全業種避けられない事である。加え地方だと跡継ぎ問題も発生する。
【工事編】
・電気工事価格の低下
→同業者の値引き、元請けによる工事価格の値引き
・従業員の高齢化&確保
→IT企業・ものづくりメーカーの台頭により就職先候補に入ってこない
・工事の高度化に対する対応
→進んだ電化製品・工法への対応が難しい
等問題は山積みです。

各々の問題に対し、取るべき行動は違ってきますが、
今後大きく舵を取るべき行動としては、
①「地域密着」というコンセプトのお店作り
②家電販売以外の“もう1つの柱”となる事業を展開する
の2点が考えられます。それぞれ見ていきましょう

①「地域密着」というコンセプトのお店作り
日本は現在、少子高齢化が進んでいます。これを逆に利用し、高齢化が進む地域で「地域のインフラ」としてのニーズをキャッチし、形にしていくのです。

高齢化する世の中でも気軽に相談できる街の電器屋さんは必要です。
しかし、高齢者にとって、町の中心部にある家電量販店に行くのは苦労します。またネットで家電を買うという発想はありません。
そこで登場するのが町の電器屋さんになります。
そして、「スピード対応」「徹底したアフターケア」等強みを明確にし、展開していけば
“かゆい所に手が届く会社”として地域の人に愛され、
お客様と良好な関係を築きながら事業を展開する事ができます。

しかし、人口減少の波は強力です。
これだけでは対応しきれなくなってしまうのは目に見えています。
そこで登場するのが②の施策になります。

②家電販売以外の“もう1つの柱(第二本業)”となる事業を展開する
電器屋さんの1番の悩みである“家電が飽和状態になっている”の
解決策のもう1つは“柱となる事業を展開する”にあたります。
欲しくない人に家電は売れないので、オープンマーケットで
新たな層の顧客を獲得していく必要があるからです。

では具体的に何を事業の柱(第二本業)とすべきか
それはズバリ“小工事リフォーム”をお勧めいたします。
ではなぜ小工事リフォームが良いのか
1.全くの異業種ではない事
2.電気、ガスについで人々の生活を支える住まいのインフラになり得る事
3.電化製品の取り付け等、工事と関わりがあり、親和性がある事
4.家に上がれる機会があり、提案ができる
5.顧客リストがあるので新規参入しやすい
6.地方の電気屋さんは地域の繋がりが強く信頼されやすい
等様々な要因があります。非常に適しており、伸びる可能性が高いと言えます。

いかがでしたか?
前回のガス会社に引き続き、町の電器屋さんの問題とそれに対する
見解をコラムにしましたが、
地方において電気・水道・ガスに次いで家のお困りごとをパパっと解決する家を
“直す”+“良くする”インフラ企業が増え、
より良い生活を提供できる企業が増えればと日々感じています。
そしてこれまで地方を愛し、地方の方に愛され続けられてきた会社が
更に地方を支え、発展させる参考にしていただけましたら幸いです。

【でんき屋さん向けビジネスモデル紹介】町のでんき店が+1億円の売上を達成!

以上、お読みいただきまして、ありがとうございました。