【連載コラム】小規模ガス会社のガス外収益UP成功実話③

連載コラム③(全3回)
社員4名の小さなLPガス会社が、ガス外売上を年間+1億円増やすことに成功した取り組み
~二代目後継者が挑んだ経営革新!“脱”ガス収益依存成功ストーリー~

有限会社岡庭設備燃料 岡庭光史 氏(岐阜県中津川市)
1989年生まれ。家業は岐阜県中津川市でLPガス販売店を経営。愛知県のガス会社にてガス機器やリフォームまで含めた営業職を経験した後、2017年に2代目後継者として有限会社岡庭設備燃料に入社。「自社の未来に繋がるチャレンジを成功させること」を後継者としての最初の目標として、ガス機器交換メインのリフォーム事業に挑戦。ガス会社としての強みを活かした業態づくりによって、取り組み3年で本業のガス売上を上回る事業に成長させた。

Q.なぜ機器交換ビジネスに着目したのでしょうか?

きっかけはガス業界の“外”に目を向けたことです。私たちが既存の顧客に対して何気なく提供している機器交換工事ですが、世の中には意外にも「どこに頼んで良いかわからない」という消費者も多く、対応に時間がかかる上に費用も高い工務店やリフォーム会社に頼んで後悔しているケースがあることに気が付きました。

そのような中で「機器交換だけで年商2億円、10億円、果ては50億円」といった規模で増収増益を達成している会社もあることを知りました。さらに、20億円とか50億円の規模になると広域なエリア展開をしている会社ばかりですが、2億円規模なら人口20万人程度のエリアで地域密着の会社が達成した事例がいくつもあることがわかり、自社でも取り組んで成果が出そうだと感じたのが着目したきっかけです。

2-1 ショールーム改装とリニューアルオープン後・・・

船井:最初は疑心暗鬼の連続だったようですが、徐々に変化していったの
   は、具体的に数値・事象と心境の変化があったのでしょうか。

山本:最初にショールームの改装を行いました。当初から移転を提案され
   ましたが、大きな投資が必要で当時余裕もなかったので、ここで 
   まず2年間どこまでやれるか挑戦してから次を考えることを決めま
   した。1階が展示スペース(30坪)と倉庫(10坪)、2階が事務所で可能
   な限り水廻り設備の展示を行いスタートしました。

船井:ショールームをリニューアルオープンされてどのような変化がありま
   したか?

山本:土日開催のオープンイベントは来場142組、アポ40組でした。こん
   なに来ると正直思っていなかったので、非常に驚いた記憶が鮮明に
   残っています。改装前の平均見積数が30件弱/月でしたので、4日間で
   1ヵ月の見積依頼数を超えました。イベント後は間髪入れずメニュー
   チラシを折込し、次の半年は平均見積数が40件/月を超えました。SR
   リニューアルの効果は確実にありました。

船井:半年間の平均見積数の向上は、しっかり集計していないと気づかない
   内容で一見地味に見えますが、確実に力がついてきた証拠ですね。



   ~現在の取り組み~商品戦略・チラシ販促編に続く~

Q.他のガス会社や家電量販店、ホームセンター、リフォーム会社…競合で溢れた市場のように思えますが、利益は出るのでしょうか?

私たちの実情としては平均で37%前後の粗利率を確保することができています。おそらく平均よりは高い利益率ではないでしょうか。

もちろん、何も戦略がない状態でガス機器やトイレ交換をやっていたのでは、競争が激しすぎてまともに利益を取れないと思います。現に多くの工務店やリフォーム会社が機器交換に積極的に取り組まない理由が「単価が小さい上に利益率が低くて儲からないから」だそうですね。

私たちの利益率が高い理由はずばり「地域で1番の機器交換工事を集客していること」と「ガス会社の強みを活かした自社施工・スピード対応」にあります。人口12万人程度の中津川・恵那で、月に60件もの機器交換工事を集客できているので、自社で段取りをすれば近くのエリアで1日に2~3件の工事をまとめることができるようになりました。

そうなると、同じ1件の工事でもそこにかける工事原価を1/2~1/3に削減することができます。また、仕入量も増えるのでより安い原価で機器を仕入れられるようになります。つまり、地域密着で他社よりも圧倒的に多い集客数と、自社社員による1日複数現場施工によって「他社より安くても利益率が高い」という状態を作ることができたというわけです。

Q.地域密着にも関わらず、毎月それだけ多くの反響を得られているのはなぜでしょうか?多額の広告宣伝費がかかりそうな気もしますが…?

広告費は他社よりもかけていると思いますが、それでも売上の7%程度です。上手に販促投資をすればするほど売上も利益も増えるのであれば、積極的にかけた方が良いに決まっています。

もちろん「広告をたくさん出せば良い」というわけではなくて、効果が出るやり方で実践する必要があります。かく言う私も最初は見様見真似で折込チラシをやってみましたが、30万円かけて反響は5~6件という大失敗をしました。

私たちが限られた広告費でも集客を増やせた最大の理由は、広告費の3割を地域のお客様に認知されるような「ショールーム型店舗」に投資しているからです。20坪で家賃は月20万円ほど
の小さなショールームですが効果は絶大で、「機器展示がどこよりも豊富なショールーム店舗」&「品揃えを訴求するチラシ」&「地域内の施工実績や評判を見せるホームページ」の3つの販促をバランスよく実施してから、地元だけで多くの反響が舞い込むようになりました。

Q.ガス機器からトイレ、浴室・・・と設備交換にまで手を広げていくと、取引先の住宅会社・工務店との関係に影響がありそうですが・・・?

私自身はあまり気にしていませんでしたが、社長である父や長く働いていただいているベテラン社員は「あまり目立つと建築屋さん達に良く思われないんじゃないか…?ほどほどにするのが良いんじゃないか・・・?」といって地場の工務店さんからの見られ方を気にかけていました。

しかし結果としては、取引が消滅することもなければ、関係性が悪化することさえありませんでした。なぜかというと、工務店や建築屋さんと呼ばれる方々は「単価10万円、20万円の機器交換はやりたいと思っていないから」ということに尽きると思います。あちらは単価で言うなら100万円、500万円、1000万円・・・という規模のリフォーム工事を受注してナンボですから、数十万円の工事に走り回る仕事を喜んだりはしません。機器交換は「小さなエリアで効率よく、自社工事で低コストにやるから儲かる」わけです。

私たちの会社では建設業許可を持っていませんから、500万円を超える改修工事は請けることができません。ですから「小さな工事はウチに任せてください。その代わりお客さんから大掛かりなリフォームの相談があったら、〇〇工務店さんをご紹介しますね。」というかたちで、地元業者同士の良好な協力関係を築けています。

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