新築が売れない時代の伸ばし方! 戸建リノベーションの攻略法①

近年、新築市場は急速に冷え込み、多くの住宅会社・工務店が経営の危機に瀕している。

☑新築着工棟数の減少

☑原価高騰による建築費用の上昇

☑実質賃金の低下

☑金利上昇による買い控え

☑四号特例の縮小

など、今後も新築市場の冷え込みは避けられない。

そんな中、リフォーム事業の強化、中でも「大型リフォーム受注に向けた取り組み」を実施している企業は売上を堅持し、増益となっているケースが多い。

では、そのような会社はどのような取り組みをしているのか。

本日お伝えする成功ポイントは、【客層を絞る】ということである。

中でも、「建替え検討客」に絞ったマーケティング~セールスを仕組み化することで業績を伸ばしている事例が多い。

従来、建替えを検討していたような客層(40〜50代)も、近年の建築資材高騰の影響により建替えを断念するケースが増えている。

そして、そういった客層が建替えを諦め、リノベーションやリフォームという選択を行うケースが増加しているのである。

 

このような客層を狙うことで、以下のようなメリットがある。

住宅ローンを組むことができる年齢・年収のため、客単価が高くなる

建替えとリノベーションの費用比較の訴求により、契約率が高くなる

では、どのように「建替え検討客」を集め、契約に結びつけるのか。その具体的な成功事例を見ていきたいと思う。

 

まず、集客については、「建替えvsリノベーション比較相談会」が有効である。

建替えにしようか、リノベーションにしようか迷っているお客様が、つい参加したくなるような相談会イベントを開催する。

多くの場合、検討をしている物件は「築30年以上」「実家」であることが多い。

これらのキーワードがお客様の来場動機を高めることに繋がるため、「築30年以上の実家を建替えるか、リフォームするかお悩みの方へ」というフレーズが良い。

また、そのイベントに参加したくなるようなキャッチコピーとして、

☑「新築は高すぎて諦めた方へ」

☑「建替えの2/3の費用で新築以上によみがえる⁉」

など、費用比較での訴求が有効的である。

そうして集まった建替え検討客に対して、どのような営業をかけていくか。

 

これは、建替えた場合とリノベーションの場合の「イニシャルコスト」と「ランニングコスト」両面の比較を行うことが有効的である。

まず、イニシャルコストについては、単純な建築費に加え、「解体費」「諸経費」などで差が発生する。

その費用の違いを明確に示し、リノベーションの場合、建替えの半額~2/3の費用でできることを訴求する。

また、ランニングコストについては、主に「固定資産税の差額」を説明することで、リノベーションのメリットをお伝えすることができる。

建替えた場合、建物の評価額が上がり、固定資産税は高くなるが、リノベーションの場合、建築確認申請を要しない工事内容であれば、原則固定資産税はそのままであるため、そこに差額が発生する。

よって、イニシャルコストでもランニングコストでも、建替えよりもリノベーションがお得であることを伝えることができる。

もちろん、大前提として、リノベーションで新築並みのデザインや性能を実現することが可能であることを明示しておく必要がある

 

ここまでお伝えしてきたように、

①建替え検討客に絞る

②建替えvsリノベーション比較相談会を実施し、検討客を集める

③イニシャルコストとランニングコストの差額を説明し、リノベーションを選択していただく

を実施することで、平均客単価が1,500万円以上の大型リフォームを高い契約率で受注に繋げることができる。

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。