工務店・リフォーム会社WEB集客の手引き|失敗しない反響型ホームページの制作方法
最近では、リフォームの集客手法についてネット上で検索すると、「WEBが必須です!」「こんなサイトが良いです!」「WEBから〇億円受注したそのノウハウ、大公開!」と、WEB強化を急かすような記事が多く見受けられます。
つい先日も、「そのような記事を見てWEBサイトを作らなきゃと思っていて…。」と、お客様からお話を頂きました。しかし、何も考えずにWEBサイトを制作してしまうと、「デザイン性の高い綺麗な自社ホームページが納品されたけど集客につながらない…。反響がない…。」なんて結果になることもあります。
そこで、今週のコラムでは「工務店・リフォーム会社向けの失敗しない反響型ホームページ制作の方法」について解説します。
こんな人におすすめ
- 新しく集客用のホームページ制作を検討している
- ホームページを制作したが、WEBからの反響が伸び悩んでいる
- ホームページのことはすべてWEB会社にまかせっきりで分からない
- WEB広告を運用しているが費用が高く、「SEO対策」というものに興味がある
5~10分で読めます!是非、最後までご覧ください。
工務店・リフォーム会社におけるホームページの役割とは
自社ホームページは、制作時に「何をゴールに設定するか」によって内容や機能が変わりますが、どの会社様でも売り上げを上げるための手段の一つであることは共通します。
さらに、BtoC(エンドユーザー向け)リフォームを行っている会社に焦点をあてれば、ホームページは反響(見積依頼、来店予約、お問い合わせ、資料請求…etc)を獲得するための仕組みと言えます。
ここで、WEB会社に駆け込んでざっくりで制作をお願いすると、デザイン性が高い、スタイリッシュなホームページが完成します。しかし、そのホームページで本当に集客ができるかは、見た目やデザインだけでなく、適切な内容が適切な形で盛り込まれていることが関係してきます。
WEBの基本戦略は、「ユーザーが欲しいと思う情報に答える良質なコンテンツを提供し、Googleがコンテンツを認識できるようにする」ことです。
つまり、
- Google対策:Googleが認識しやすい、「内部構造」「キーワード設計」
- ユーザー対策:ユーザーの心を動かす、「デザイン」「導線設計」
この2点を分けて考える必要があります。
言い換えれば、Googleに対応することで、流入の数を増やす「入口対策」と、流入してきたユーザーを反響に繋げるための「出口対策」に分けて考えることで、WEBの全体像がかなりわかりやすくなります。
ホームページ制作に大切なWEB戦略
‐入口対策‐
船井総研ではリフォーム業界のWEBマーケティング支援のために、全国のリフォーム会社様のホームページを見てきました。エリアによっては力のある会社様であるにもかかわらず、WEB上でうまく伝えられていないホームページ、デザイン性は良いがあまり集客に繋がっていないホームページが多くあり、集客の取りこぼしがあるお客様が少なくありません。では、集客力が強いホームページとはどのようなサイトなのか。WEB集客を強化するためには、WEBサイトの集客の構造を理解する必要があるので、解説していきます。
- 良いホームページはデザインより訪問数を増やす設計が必要
ホームページで反響を獲得するためには、まずは一定以上の訪問数を見込めるホームページを設計する必要があり、さらにその訪問の数も、どれだけ質の高いお客様を絞り込んで狙えるかが重要です。この視点がない状況でホームページを制作してしまうと、どれだけデザイン性の高いホームページが完成しても、そのサイトを見るお客様の数が増えず反響につながりません。
例えば、業界の平均のコンバージョン率(サイトに訪問した人が問い合わせをする確率)が1%とすれば、100名サイトに訪問があれば1件の反響が発生します。1000名の訪問があれば10件の反響が発生します。
仮に、WEBサイトから毎月に10件の反響獲得を目標とした場合、毎月1000名の訪問が発生するような流入経路を確保する必要があります。
仮に、*WEB業界では、訪問数ではなくセッション数という定義をよく使いますが、分かりやすいように上記表記にしています。
- ホームページの集客の経路
ホームページの集客の経路は大きく分けると下記の4つに分類されます。
- 自然検索
- 広告
- 参照
- ダイレクト
自然検索とは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで「船井総研」や、「コンサルティング」などを調べて、サイトに訪問した人を指します。
Google広告や、Yahoo!の広告(YDN,YSS)を運用した結果、自社が出稿している広告を見てサイトに訪問した人を指します。
参照は他のWEBサイトから訪問してきたお客様を指します。例えば、ポータルサイトや地域の情報サイト、まとめサイトに掲載されているリンクを見て訪問してくるお客様が多いです。
ダイレクトは、他の媒体から直接自社のホームページに訪問したユーザーを指します。リフォーム会社だと、チラシに掲載したQRコードや、メールマガジン上のリンクなどが多いです。
- ホームページ制作で、自然検索の訪問数の上限が決まる
ホームページ制作では、主に自然検索の訪問数の上限が決まります。
例えば、お客様が地域のリフォーム会社を調べるために「千代田区 リフォーム」と検索する人が月に500人いるとしたら、そのキーワードでの上限は500になります。この、狙うキーワードの積み重ねが自社の自然検索の訪問数の上限になります。
ただし、リフォーム会社は対応エリアが限られているため、ただやみくもにキーワード増やせばよいわけではなく、自社のターゲットがどんなキーワードを検索するのかしっかりと吟味する必要があります。
例えば、千代田区に会社があるリフォーム会社のサイトに沖縄県の方が訪問しても仕事に繋がりません。
商圏を絞って行うローカルビジネスでは、どの業界でも地域名を絡めたキーワード(例えば、「千代田区 リフォーム」を狙ってい方法が定石ですが、一歩先を行く会社ではその地域名と掛け合わせるキーワードを複数選定しています。
よくある掛け合わせの例
・「地域名 サービス名(大分類)」
・「地域名 サービス名(大分類) 費用」
・「地域名 サービス名(大分類) 事例」
・「地域名 サービス名(中分類)」
掛け合わせる単語数が増えるとそれだけ調べる人の数が減るので、訪問数に与える影響は小さくなりますが、「より調べたいことが明確なお客様」になるので、狙ったお客様に訪問して頂ける確立は高いです。
他にも、お客様の知りたいにニーズと掛け合わせて、狙うキーワードを設計していきます。このキーワード設計と、キーワードを基にしたサイト設計がホームページ制作のキモになります。
このキーワード選定と、選定したキーワードで検索された際に上位に表示させる作業は、業界用語で「SEO対策」と呼ばれますが、この作業はWEBサイト制作時に行うことが最も望ましく、サイト公開後に対策を進める場合、業者に依頼するとかなりの費用が掛かります。
ホームページ制作に大切なWEB戦略
‐内部・出口対策‐
先ほどまでの作業を入口(=流入)の対策で、サイトに入ってきた人をいかに離脱させず、反響に繋げるかを設計することを内部・出口の設計と考えます。この内部・出口の設計の段階で、やっとWEBサイトのデザインやレイアウト、コンテンツの配置が重要になります。
先ほどまでの流入の設計と混同していると、ホームページの運用改善が難しくなり、さらにはWEB制作会社に言われるがままに、集客に直接影響しない部分でのコストが増えてしまいます。
ここで大事なことは、
・デザインより他社との比較・検討に負けない「選べる理由」づくり
・サイトの改善より商品の魅力を磨く
・奇抜なデザインより、わかりやすいデザイン・レイアウトを心がける
・自分が伝えたいことより、お客様が知りたいことを掲載する
- 他社との比較・検討に負けない「選べる理由」づくり
オフラインで売れていないものは、WEBに出したからと言って売れるようにはなりません。一番大事なのは商品力です。水まわり専門店としてショールームを構えて、チラシ販促を行っている会社様であれば、展示商品とチラシ、WEB上の掲載商品を連動させた方が良いです。また、お客様にとってリフォームは身近なものではない為、業界人からしたら当たり前のことでも、エンドユーザーは知りません。
例えば
自社の強み(価格以外でのリフォーム会社の違い)
商品・工事の価格とそのうち分け*「標準工事って何?」
リフォームの流れ・工期
どこまでお金がかかるの?プランを作ったら断れないの?…etc
こうしたお客様の知りたい情報や、知っていて欲しい基準や基礎知識を整理して、WEBサイトに盛り込んでいきます。
特に、価格での違いは、アフターフォローの手厚さ、日ごろのOB様に向けての活動や、施工品質・実績など、日ごろの営業スタッフが現場調査の際によく使っているトークを参考に、棚卸をして整理すると良いです。
お客様によっては、このWEBサイト制作を機に営業時に活用するアプローチブック(会社案内資料)を作り直すこともあります。
WEB上では、クリック一つでカンタンに他社と比較することができるので、自社独自の強みはしっかりと整理しましょう。
まとめると、WEB制作では、下記2点を大事にして制作を進めていきましょう。
①WEBサイトを上位に表示させるための戦略作り
②上位に表示されたうえで、他社との比較・検討に負けない「選ばれる理由」を伝える
WEBサイトのリニューアル、新規作成、運用改善にお困りの方。
どのようなデザイン、コンテンツ、配置が良いかに関してお悩みであれば、ぜひご相談ください!