【リフォーム経営者必見】 ショールーム新規出店候補地はこう選ぶ!

こんにちは。船井総合研究所の仲本大介です。
今週も最新メルマガをお送りします。それではご覧ください

リフォーム業界ではまもなく秋の繁忙期シーズンです。
今回は中小リフォーム事業者様必見のデジタル化補助制度について解説します。すでに多くのリフォーム会社がこの制度を活用して、業務改善やマーケティングの強化に取り組んでいるようです。締め切りも間近ですので、ご興味のある方は必読です。

今週の業績アップポイント

コロナ禍で出店を見送ってきたリフォーム会社様も、今年の春から秋にかけてショールームの新規出店計画が旺盛です。
そこで今回のメルマガでは『新規出店候補地の見立て方』と題して、その具体的な選定基準やポイントについてお伝えいたします。

差別化の8要素という言葉はすでにご存じの方も多いと思います。
その中でも、立地と規模が戦略的差別化要素と船井総研ではとらえています。
まず出店を考えるうえで、1番大切なポイントが立地です。
ここを見誤ってしまうと、どんなにチラシやWEB広告費をかけても集客できない、ということに陥ってしまいます。
裏を返せば、立地さえ間違えなければ販促を多少しくじっても十分な集客が得られます。

それではどのような立地に出店すればよいのでしょうか?

01

地域選定

良い店をつくれば、売れるわけではありません。マーケットがあるところに店があるから、売れるのです。なるべくヒト・モノ・カネの負担がなく、リスクのない経営を考えると、上記の項目を満たす地域を選ぶことになります。ですから、出店候補地を選定する際、地域選定を綿密にする必要があるのです。
人口密度、持家比率、人口・世帯数の増減、商業地域・公共施設周辺、道路、交通量など各項目で査定します。

①商圏人口が20万人以上見込める
ドライブタイム(道路に書かれている法定速度で走った時間)20分圏内に人口20万人以上の商圏規模で、人口・世帯数も伸びており、商圏内の世帯数の60%以上が持ち家世帯であることが望ましい。

②周辺にスーパー等の商集積地がある
集客力のあるイオンなどのスーパーや、全国展開のチェーン店などのロードサイド銀座があると、人が定期的に往来するようになるため目に触れやすくなります。

③地元の方の交通量が多い
主要幹線道路や生活道路沿いで、朝7時から夜19時の交通量が8,000~12,000台(分離帯がある場合は交通量を片側車線で計測)見込めるとよいでしょう。ただ産業用道路沿いで長距離トラックなどの車が多く通るようなところは避けた方が無難です。

02

立地選定

地域を絞り、物件を選ぶ場合、集客環境が良く、目立つ物件で、コストパフォーマンスが高いことが重要です。
その裏づけになるのは、過去履歴からくる前利用店の繁盛度をチェックすると良いでしょう。見た目を重視して物件を選ぶのではなく、環境、実績というものを重視して選ぶことが重要です。店舗選定については立地と物件の二軸から査定します。
立地における査定項目は、路面店舗であるか、ポールサインの有無、駐車場の位置、遮蔽物の有無などです。

①1階である
路面店であることがマスト。家賃が低いからと言って2階、3階への出店は見送るべきです。
通常2階の家賃は1階の70%、3階の家賃はさらに70%の半額になりますが、集客力も70%、50%と逓減します。店舗の空間演出を外から見てわかるようにするためにも1階への出店が望ましいでしょう。

②駐車場がある
通常時だけでなく、イベント開催時を含めた商談件数の数と社員用を補える駐車場の確保ができればよいでしょう。

③視認性の高い店舗・看板設置が可能か
「店が人から見えること」は店舗として当然のことですが、「視界障害」は多くの場合で発生します。具体的には街路樹、インカーブ、他店やビル、他店の看板・のぼり、放置自転車、往来する自動車などを考慮する必要があります。歩く人が50m先から見える、車に乗った人からは200m先から店舗・看板・ポールサインが確認できることが目安となります。

03

物件選定

土地、建物を自前で手当した方がいいですか?テナントとして家賃を払って店舗を借りたほうがいいですか?どちらがいいですか?というご質問を経営者様から受けることがありますが、多くの場合このようにお答えしています。「資産家であればご購入ください。事業家であれば借りてください。」と。
ここでは借りる場合のチェックポイントをお伝えします。
物件における査定項目は、近隣の悪影響施設の有無、物件の出入履歴、店舗面積、駐車場面積、間口の広さ、空調設備の有無、家賃の7項目です。

①周辺に悪影響を及ぼす店舗のない、好感度の高い地域である
周辺に風俗や消費者金融などの一般的に好ましく思われない業種の店舗があると、メインターゲットとなる主婦が店舗へ近づくのを避けてしまいます。一方で、カフェや美容室など女性が集まりやすい、おしゃれなイメージを抱きやすい地域が好まれます。

②過去履歴が、出入り頻度の低い物件
過去履歴を不動産屋から確認し、出入り頻度の高い物件や長期間借り手がなかったなどの繁盛度をチェックすると良いでしょう。

③ズバリ、物件の規模
5年後、10年後を見据え、水周り専門店業態を開発するうえでは、店舗面積60坪以上で売場面積が50坪以上取れる物件が望ましいでしょう。さらに入店容易性が高く、駐車場が7台以上取れ、間口が奥行よりも広い物件は好物件と言えます。

④家賃の考え方
頭の中では一緒に考えてしまいますが、家賃は投資採算の問題であり、立地や規模とは切り離して考えるべきでしょう。とはいえ家賃が高いほど好物件であることが多いのも事実です。都市部のコンビニ跡地では月家賃が100万円を超える物件も少なくありません。不動産分配率(粗利高に占める家賃の比率)の目安は5%ですが、月50万円以内の物件を求めたいところです。

以上、新規出店に際して候補地の見立て方についてお伝えしてまいりました。
必要な商圏人口が見込め、店前交通量も多く、視認性が高く、将来を見据え多少大ぶりな店舗面積を確保して頂けると間違いないでしょう。

今週もお読みいただきありがとうございました。
次回コラムもお楽しみに!

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■ 執筆者紹介
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株式会社 船井総合研究所
上席コンサルタント
仲本 大介(なかもと だいすけ)

■プロフィール■
船井流即時業績向上の経営トータル支援業務に一貫して携わる。
営業、ショールーム展開、評価賃金制度など住宅・リフォーム業界の営業戦略、
組織戦略、集客手法、店舗開発には定評があり、
豊富な経験を基に多くの成功事例を残している。現場にとことんこだわる姿勢は、
経営者からの信頼が厚い。“仕事は楽しく成果を出す”をモットーに
船井流マーケティング・マネジメントの真髄を実践している、
現場密着実務派コンサルタントである。

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