リフォーム業の効率化を図る業務改善システム

船井総合研究所の生田目吉章です。

リフォーム業は忙しい割には儲からない・・・
リフォーム業を生産性、収益性の高い事業に構造改革したい・・・
リフォーム業で働く社員満足度を高めて、社員定着率を上げたい・・・
リフォーム業で若手、女性をもっと活用したい・・・
新築着工が減る中、リフォーム事業を底上げしたい・・・

このようなお悩みやお考えをお持ちの経営者様は多いのではないでしょうか

リフォームにおける生産性や収益性を高めるポイントは3つあります
順に解説していきます。

01

業務時間の4分類分析

一般的には営業活動における業務時間は3分類に仕分けされます
(1)顧客接触時間(商談やOBアプローチ等)
(2)作業時間(見積作成、発注、会議等)
(3)移動時間
しかし、リフームの場合はこれに
(4)現場管理(施工現場での対応)が追加されます

まずは、現状の業務時時間を上記4分類に仕分けし
それぞれ1日のうちに、どれくらいの時間を使っているのか分析します
思ったより、移動や作業時間が多いことに気が付くことでしょう

業務の効率化というと時短を思い描きがちですが
注意すべきは「削減すべき時間」と「削減してはいけない時間」
この区別をしっかりとすることです

営業活動の本分である「顧客接触時間」は伸ばし
「作業時間」「移動時間」「現場管理」の削減を図ります

現実的な1日480分(8時間)とすると理想的な時間配分は
(1)顧客接触時間:30%=約150分
(2)作業時間:40%=約180分
(3)移動時間:20%=約100分
(4)現場管理:10%=約50分
まずは、この理想に近づけるようにし、
さらに「顧客接触時間」を伸ばすようにしていきます
そのためには(2)(3)(4)の削減を進めていくことです

02

業務におけるムダの削減

  1. 作業時間のムダ削減
  2. 作業時間の大半以上は見積の作成と商品発注、協力業者手配
    多くの会社で見られる現実ですが、これを削減していきます

    まず、見積作成ですが、これは商品MDを組むこととパックツール
    こちらの整備で対策を図ることができます
    リフォームは現場ごとに違いはあるものの、
    水まわりリフレッシュであればそれほど大きな違いはでません
    予め、予算帯を意識した商品MDを組み、それに基づいてパックを作成
    このパックにはお勧めのオプション等も金額を明記しておきます

    お客様との商談時にこのパックを使うことで概算見積が完成します
    会社に戻ってから詳細見積を作成し、提出という工程が削減できます

    商品発注と協力業者手配については、
    電話やメール、FAXをそれぞれに使い分けて作業している
    このような会社が多いのではないでしょうか
    しかも、この作業は会社に戻ってからやらなければならない
    このような現実もITツールを使うことで解決できます

  3. 移動時間のムダ削減
  4. 弊社の調べでは営業一人あたり平均して1日に
    90分~120分を移動時間に費やしているようです
    この移動時間のムダ削減には2つの方法があります
    1つは訪問アポイントの取り方です
    お客様のご都合にあわせてアポイントを取得していては
    午前はこちら、午後はあちら、夕方はそちらと
    移動時間ばかりが増えてしまいます
    これを解決するためには営業主導で日時を指定してアポを取るのです

    2つ目は訪問するのではなく、ショールームに来店頂いての商談です
    初回商談・現場調査は訪問せざるを得ませんが、
    見積提出以降の商談はショールームにお越し頂くのです
    当然、移動時間を大胆に減らすことができます
    この空いた時間で見積作成や受発注等の作業も可能です

    また、この来店商談には別の効果もあります
    それは「ホームゲーム効果」と呼んでいますが
    野球やサッカーなどのスポーツでもホームゲームの方が勝率は高いのです
    リフォームの営業活動においても同様の効果が期待できます
    つまり、成約率のアップに大きな効果が期待できるのです

  5. 現場管理のムダ削減
  6. リフォームはお客様がお住まいになられながらの工事です
    お客様には相応のストレスがかかってきます
    当然、そのストレスを解消しながら、現場を円滑に進める
    これも営業活動の一環であるといえますから
    この現場管理そのものを削減しようというのではありません
    その移動にかかる時間を極力削減しようということです
    これは営業エリアの見直しで解決することができます

    商圏を広げた方が多くの反響を得ることができ
    業績にもつながるだろうとついつい商圏を広げがちですが
    これが営業を疲弊させることにつながってしまうのです
    商圏がドライブタイム20分程度に抑えること
    営業活動と現場管理にかかる移動時間の削減に効果を発揮します

    また、最近ではアルバイトを使っての遠隔での現場管理を
    行っている会社も出てきています
    現場管理担当者は会社で複数のディスプレイを見ながら
    それじれの現場へ派遣したアルバイトからの写真や動画を見ながら
    現場管理を進めていくのです
    これにはアルバイトでも現場管理を行えるような
    仕組みやマニュアルが必要になりますが、今後は必須になるかもしれません

03

ITツール活用の活用

上記(1)(2)(3)にあげたムダの削減にはITツールが必要不可欠になってきます
いまやITツールは便利なツールだけでなく「時間製造」ツールなのです

営業管理アプリ、デジタルでのパックツール、受発注、現場管理アプリ等々
様々なITツール、アプリが開発されています
それらを上手く使いこなしていくことこそが
リフォーム業界における生産性や収益性を高めるポイントなのです

リフォーム業界は同じ住宅不動産系のなかでもIT化では少し出遅れています
特に施工の職人にはご高齢の方がいらっしゃることもその要因かもしれません
いや、まだまだ先の話しだよ・・・とせずに当たり前のこととすること

令和の時代はこのようなITツールをいかに活用するかで差別化を図る

最後に

リフォーム業界における生産性や収益性を高める構造改革
令和元年、これまでの常識や概念を一旦取り払い本気で取り組む
皆さまが業績アップされることを楽しみにしております