リフォーム会社の働き方改革は評価制度の構築&運用から

今週の業績UPのポイントは
「リフォーム会社の働き方改革は評価制度の構築&運用から」です。

こんにちは。船井総合研究所の生田目吉章です。

今週も最新コラムをお送りします。それではご覧ください。

今、世間を騒がせている「働き方改革」
残業に対する考え方を改めなければならない
社員のモチベーションを高めなければならない
業務の効率化をより高めなければならない
法定の残業代等には対応しなければならない
とはいえ、会社の利益や分配率には配慮が必要

これらをかなえるのは、

ズバリ、評価・賃金制度の改定です。
もちろん、勤怠管理や業務プロセスの改善等
諸々の手配も必要ですが、社員のモチベーション
これこそが業績アップと生産性向上につながります。

これらの問題にいち早く着眼し、
評価・賃金制度を構築することで
社員のモチベーションを高めながら
業績アップにつなげている事例を紹介致します

01

働き方改革への具体的対策

働き方改革という言葉だけを切り取ると
「残業しないで早く帰る」というイメージですが
これは正しくありません。

正しくは、「生産性の向上」です。
生産性にも2つの解釈がありますが、1つ目は「労働生産性」です。
労働生産性とは社員1人あたりが生産する付加価値額です。
つまり、社員1人あたりの粗利額と考えられます。
中小企業の場合は1,000万円が基準となってきます。

残る1つは「人時生産性」です。
これは生産人員が1時間あたりに生産する付加価値のことです。
例えば、月間粗利150万円の社員がいたとします

1か月にほとんど残業をしなった場合の勤務時間はおよそ173時間
このケースなら150万円÷173時間=8,600円
1日あたり2時間の残業をした場合は勤務時間が220時間
これを人時生産性に換算すると6,800円となります。

これまでは労働生産性を強く求めてきましたが、
これからは効率的な働き方を求めていくことが重要です
つまり、人時生産性という視点を評価の軸に入れ行くのです。

02

社員のキャリアアッププランを明示する

社員にとっての最大の不安要素は
「自分はこの後、どうなるんだろう」
「将来、役職につけるのだろうか」
「自分にはポストがあるのだろうか?」等・・・
自身の将来像が描けないという事が
その多くを占めています。

自身の将来像が描けないことが原因で
別の道を選ぶという残念な結果を招きかねません。

評価制度構築&導入の際には
「キャリアアッププラン」
「将来像やポスト」
について社長や幹部を交えて、
徹底的に議論し決定します。

自身の将来像が描けるようになった社員は
仕事へのモチベーションも高まり
結果として業績アップや定着率アップにつながります

03

残業を含め、賃金・賞与決定の仕組みを明確にする

働き方改革への対応における優先課題は残業代への取組み
もちろん、残業無しで帰ることのできる仕組みも必要ではあります

「営業手当20,000円、このなかには残業代も含まれていますよ」
このような対応は今後は要注意です
しっかりと残業に対する対価を支給する必要性があります

営業や工務等の外に出ていく社員の場合は、残業時間を明確にすることが困難
その場合は一定時間の固定残業代を設定して支給することになりますが
設定した時間を明確にしておくことが求められます。
更なる残業が必要な際は、上長に残業申請するルールとします。

このような仕組みにすることで、残業代への取組みが明確になり
また、社員の中には一定の残業時間内で帰ろうとする意識が芽生え
効率化、生産性のアップを社員自らが考えるようになっていきます。

これらのポイントを踏まえた評価・賃金制度を構築していくことで
社員様の満足度=ESも向上し、それが業績アップに繋がります

最後に

働き方改革が叫ばれ、我が社でも何か取り組まなければ
でもどこから手を付ければ良いものか・・・
このようなジレンマを抱えていらっしゃる経営者様は多いようです

法律への対応はもちろんですが、社員様に対しての訴求も必要です
この時期に手を打っておかないと社員様を失うことにも繋がりかねません

2019年〜2020年、ぜひ業界の勝ち組になりましょう。
このコラムが皆さんの会社に貢献できるよう
2019年も一同がんばってまいります。
引き続き、ご愛読、どうぞ宜しくお願いいたします。